頭
・発熱・頭痛・めまい・耳鳴り・吐き気・嘔吐
・うまく話せない・もの忘れ
『 めまい 』 がある時は
『 めまい 』 とは、急に目の前がグルグル回転したり、フワフワと身体が揺れたりと非常に驚く症状の1つです。はじめてのことなら尚更です。何度も経験し、命に関わる事は無いといわれている耳 ( 内耳 ) の病気である 「 メニエール病 」 の患者さんでも、『 めまい 』 がある度に驚いてしまうものです。『 めまい 』 がある時が、必ずしも以前と同じものであるとは限らないことから、毎回慎重になるのも仕方のない事だと思います。このような時は、めまい以外の症状が有るのか無いのかを冷静に判断する事が重要です。いつも通りのめまいだけであれば、そこまで心配する必要は無いのかもしれません。ゆっくり休む事がめまいを悪化させないポイントかと思います。しかし、今までに 「 メニエール病 」 などの慢性的な 『 めまい 』 をお持ちでない方が、急に 『 めまい 』 を感じた時や、頭痛や嘔気・嘔吐などその他の頭部症状を伴っている時などには、頭の病気が疑われますので、出来る限り早めにご相談ください。
●脳出血 ●脳梗塞 ●脳腫瘍 ●メニエール病 ●良性発作性頭位めまい症 ●前庭神経炎 ●貧血●血圧関連 ●不整脈関連 ●心理的要因 等
『 頭痛 』 がある時は
『頭痛』には、「 片頭痛 」 などのように慢性的に痛みが出るものと、痛みが急に出てくるものとで、大きく二つに分ける事が出来ます。突然痛むものには 「 脳出血 」 、「 脳梗塞 」 といった非常に心配な病気があります。これらの病気では頭痛以外にも様々な症状 ( めまい、吐き気、手足が動かしにくい、話しにくいなど ) が同時に出る事があり、早めに診断し、早めに治療することが必要ですので、出来る限り早めにご相談ください。
●片頭痛・緊張型頭痛・群発性頭痛 ●脳出血 ●脳梗塞 ●脳腫瘍 ●髄膜炎 ●血圧関連 等
『 嘔気 ( 吐き気 )・嘔吐 』 がある時は
『 嘔気 ( 吐き気 ) ・ 嘔吐 』 には様々な原因がありますが、頭が原因であれば、「 脳梗塞 」 や 「 脳出血 」 などの頭の病気に注意が必要です。頭が原因かどうかを判断するのは難しい面もありますが、目安としては 『 嘔気 ( 吐き気 ) ・ 嘔吐 』 以外に頭痛・めまい・手足が動かしにくい・話しづらい・意識がもうろうとしているなどの、頭に関連するような症状が同時にあれば、頭が原因である可能性を考えるべきだと考えます。しかし、 『 嘔気 ( 吐き気 ) ・ 嘔吐 』 以外の症状がなかったり、症状が強くない時でも頭の病気の可能性はありますので、一度ご相談ください。
●脳出血 ●脳梗塞 ●脳腫瘍 ●心筋梗塞 ●消化器疾患 等
『 うまく話せない ( ろれつが回らない ) 』 時は
『 うまく話せない ( ろれつが回らない ) 』 とは、言葉が出にくかったり、舌がもつれてうまく話せないという状態です。突然、ろれつが回らずうまく話せなくなったら御本人様が一番ビックリされると思いますが、意外にも自分では自覚されず、周りの方に指摘されて初めて気付かれる方もいます。うまく話せない時に、よく表情を観察すると右か左の唇が下に下がっていたり ( 口角下垂 ) 、下がった方の唇からよだれが出ていたり ( 流涎 ) することもあります。このような症状がある時に一番心配なのは 「 脳梗塞 」 や 「 脳出血 」 などの頭の病気だと考えられます。その他の症状 ( 頭痛、麻痺など ) が同時にある時はほぼ頭の病気で間違いない事が多く、早めに一度ご相談下さい。また症状が一時的で、少し様子を見ている間に改善する場合もありますが、「 一時的な脳梗塞 ( TIA ) 」である可能性も考えられ、そのまま何事も無い時もありますが大きな症状につながることもありますので、このような時も一度ご相談ください。
●脳梗塞 ●脳出血 ●脳腫瘍 ●神経疾患(パーキンソン病)●睡眠薬 ●低血糖 等
『 胸痛 』 がある時は
胸には主に心臓や肺や大きな血管 ( 大動脈、大静脈 ) があります。
さて、胸痛がおきる原因は大きく四つに分類出来ます。
■心臓 : 「 心筋梗塞 」 や 「 狭心症 」 などの心臓の病気
■肺 : 「 肺炎 」 、 「 胸膜炎 」 や 「 気胸 」 などの胸の病気
■その他1 : 「 急性解離性大動脈瘤 」 などの大血管の病気
■その他2 : 「 帯状疱疹 」 などのウイルス関連の神経痛や 「 骨折 ・ 筋肉痛 」
上記したように胸痛にも様々な原因があるので、胸痛がある時は一度ご相談ください。
●肺炎 ●胸膜炎 ●肺がん ●気胸 ●肺塞栓 ●心筋梗塞 ●狭心症 ●急性解離性大動脈瘤 ●帯状疱疹(ヘルペス) ●骨折・筋肉痛 ●消化器疾患 等
『 呼吸苦 ( 息苦しさ ) 』 がある時は
『 呼吸苦 』 は 『 胸痛 』 のように肺 ( 呼吸器 ) や心臓が原因の事が多い症状です。ご高齢の方で長年お悩みの場合は、慢性的な肺の病気 ( 「 慢性閉塞性肺疾患 」 : 最大の原因はタバコです ) や慢性的な心機能低下 ( 「 慢性心不全 」 ) が原因の時があります。ご高齢の方に限らず、徐々に症状が強くなってくるものや急に症状を認めるものには、「 肺炎 」 、 「 気管支炎 」 、 「 気胸 」 、 「 ぜんそく 」 などの肺の病気や、「 心筋梗塞 」 、 「 狭心症 」 などの心臓の病気によるものがあります。一般的に 『 呼吸苦 』 は肺の病気だと思われていますが、心臓が原因のこともよくあります。心臓は全身に酸素を含んだ血液を送るポンプの役目をしています。このことから、血液を送るという事は細胞に酸素を送るという意味になります。新鮮な酸素が届けば細胞は元気になりますが、心臓が疲れる事で酸素が十分に届かないと、細胞は苦しくなります。すると、頭の呼吸を管理している部位に 「 もっともっと、酸素を、血液を、送って ! ! 」 と指令が出ます。すると、無理をしている心臓へ 「 もっと頑張って ! みんなが酸素を、血液を待ってるよ ! ! 」 と、負担が大きくなり、動きが更に悪化する ( 機能が低下する ) といった悪循環になり、血液の流れが悪くなることで『呼吸苦』が出る事になります。これらの肺や心臓以外にも、 「 貧血 」 や神経の病気など様々な原因がありますので、息苦しさがある時は一度ご相談ください。
●慢性閉塞性肺疾患 ●肺炎 ●気管支炎 ●肺がん ●気胸 ●ぜんそく ●狭心症 ●心筋梗塞 ●貧血 ●神経疾患 等
『 咳 』 でお困りの時は
『 咳 』 は一般的には肺や気管支の病気 ( 「 肺炎 」 、 「 気管支炎 」 、 「 喘息 」 など)が原因のことが多いですが、長引く咳 ( 3週間以上 ) の中には 「 肺がん 」 や 「 肺結核 」 といった重要な病気も隠れていますので注意が必要です。また肺や気管支以外の部位が原因で咳が出る事もあります。例えば、 「 逆流性食道炎 」 、鼻炎や副鼻腔炎による 「 後鼻漏 」 、薬剤性などが原因になります。
他にも、 「 感冒 」 は治ったのに咳だけ2週間も3週間も改善しないという時には 「 咳喘息 」 の可能性や、そもそも風邪ではなく 「 百日咳 」 や 「 マイコプラズマ感染 」 といった感染症も考えたいものです。咳喘息は放っておくと 「 喘息 」 になってしまうとも言われていますので、早めの対応が重要です。また百日咳は以前は子供の病気と考えられていましたが、最近では大人の方がよくかかっているとも言われています。このように、咳には様々な原因や治療法がありますので、風邪が治ったのに咳だけが残る。原因不明の咳が続いている。など、咳に関する悩みをお持ちの方は是非一度ご相談ください。
●肺炎 ●気管支炎 ●咳喘息 ●肺がん ●気胸 ●逆流性食道炎 ●慢性副鼻腔炎 ●薬剤性 ●各種感染症 等
『 動悸 』 がある時は
『 動悸 』 は、普段はあまり意識する事のない心臓の拍動を不快だと感じる事です。驚いたり、緊張した時などに感じる 「 ドキドキ 」 ではなく、明らかに不快な 「 ドキドキ 」 を感じる事です。動悸の原因は心臓そのものが悪い訳ではなく、他の病気が悪くて結果的に心臓に影響が出ている時もあります。ではどんな 『 動悸 』 の時に注意をしたらいいのでしょうか。大きな目安としては、一瞬動悸がした程度であればまず心配はないでしょう。このような症状は健康な人でも疲れやストレス ( 心因性 ) など生理的にも見られる現象だからです。問題となるのは、動悸が長く続く時や、目の前が真っ暗になり気が遠くなりそうな時や、なった時などです。このような時はすぐにご相談ください。
●不整脈などの各種心臓疾患 ●甲状腺機能亢進症 ●貧血 ●低血糖 ●ストレス ●薬剤性 等
お腹
・胃痛・吐き気・胸焼け・下痢
・腹痛・腰痛・便秘・血便
『 胃の痛み 』 がある時は
『 胃の痛み 』 は 「 胃炎 」 や 「 胃潰瘍 」 が原因でおきます。胃炎には 「 急性胃炎 」 と 「 慢性胃炎 」 があり、 「 急性胃炎 」 の原因としては
■暴飲暴食 ( 特に刺激性の強いもの:コーヒー、アルコール、香辛料など )
■過度なストレス
■感染に伴うもの
■鎮痛薬 ( 非ステロイド性抗炎症薬 )
などがあります。
「 慢性胃炎 」 の原因としては
■ピロリ菌感染 ( ヘリコバクター・ピロリ )がほとんどの原因を占めると言われています。
また、 「 胃潰瘍 」 の原因としては
■ピロリ菌感染
■非ステロイド性抗炎症薬 ( NSAID )
■ストレス
などがあります。
ちなみに、ストレスは、それだけで胃潰瘍・十二指腸潰瘍を起こすことは少なく、ピロリ菌感染のある方にストレスがあると胃潰瘍・十二指腸潰瘍を起こしやすくなります。胃の調子が悪い事は自分で分かると思いがちで、胃薬の市販薬も手軽に購入する事も出来ますが、胃炎、胃潰瘍だと思っていたら胃がんが・・・ということもありますので、一度ご相談ください。
●急性・慢性胃炎 ●胃潰瘍 ●十二指腸潰瘍 ●胃がん ●逆流性食道炎 等
『 嘔気 ( 吐き気 ) ・ 嘔吐 』 がある時は
吐く前に感じる胃の不快感を 『 嘔気 ( 吐き気 ) 』 、胃の内容物を口から出してしまう事を 『 嘔吐 』 と言います。おおまかに原因は二つに分ける事が出来ます。
■胃腸が直接の原因になっている場合
■頭や心臓の病気など、胃腸以外が直接の原因になっている場合。
これらは、胃腸の症状があるかないかで大まかに区別する事が出来ます。なんとなく胃がムカムカしていて、結果的に吐いてしう時は 「胃腸 ( 消化器 ) 」 に原因がある事が多く、特に胃が不快でもないのに、突然吐いてしまう時には 「 頭や心臓 」 などに原因がある事が多いと考えられます。勿論これが全てではありませんが。また、吐いたら気分がすっきりするような時は、比較的安心と考えられます。よく思い返せば、原因が食べ過ぎや飲み過ぎだと思われる事も多いのではないでしょうか。ただ、症状が激しく、嘔吐しても治まらずに何度も何度も 『 嘔気・嘔吐 』 を認める時や、激しい頭痛・めまい・発熱・胸痛・腹痛などを伴う時はすぐにご相談下さい。上記以外にも内分泌疾患 ( 「 高血糖 」 、 「 低血糖 」 ) 、眼疾患 ( 「 急性緑内障 」 ) 、婦人科疾患 ( 「 子宮外妊娠 」 ) 、 「 薬物中毒 」 などのように見逃したくない様々な病気がありますので、自己判断せずに一度ご相談ください。
●感冒等のウイルス感染 ●胃炎 ●胃潰瘍 ●腸閉塞 ●高血糖・低血糖 ●急性緑内障 ●子宮外妊娠 ●薬物中毒 ●頭部疾患 ●心臓疾患 等
『 胸焼け 』 がある時は
『 胸焼け 』 は 「 胃酸が多い方 」 や 「 逆流性食道炎 」 でおきます。胃液 ( 胃酸 ) が食道に逆流する事で食道の粘膜に炎症が発生しておきます。通常は食道には胃液が逆流しないようになっていますが、暴飲暴食や過食、ストレスなどによって分泌する胃液の量が多くなったり、肥満などによって腹部の脂肪が増える事で胃への圧力が高まり、胃液が食道へ逆流してしまい発生します。さらに、食後すぐにゴロンと横になってテレビを見たりくつろいだり、寝る直前に食事をとり、すぐに寝てしまったりすると、胃液が食道に逆流しやすくなったりします。また、胸焼けだから 「 逆流性食道炎 」 だと自分で判断し、胃薬でも飲んでおけば大丈夫 ! と思われる方もいらっしゃいますが、 「 食道がん 」 などが原因の事などもありますので自己判断せずに一度ご相談ください。
●逆流性食道炎 ●食道がん ●胃炎 ●胃潰瘍 等
『 腹痛 』 がある時は
『 腹痛 』 を起こす病気は様々で、診断が遅れると生命の危険につながるような重症なものもあり、慎重に対応すべき症状です。痛みが長く続く時や、今までに経験した事が無いような突然の強い痛みを認める時には早めにご相談ください。
●胃炎 ●胃潰瘍 ●虫垂炎(盲腸)●腸炎 ●胆嚢炎・胆石 ●急性・慢性膵炎 ●腎 ●尿管胆石 ●腸閉塞 ●便秘 等
『 背中の痛み 』 がある時は
『 背中の痛み 』 は膵臓、腎臓、脊椎など様々な原因でおきます。膵臓では 「 膵炎 」 と 「 膵がん 」 が原因になり、共に進行すれば痛みがはっきりしますが、初期の頃には痛みがはっきりしない時もあります。腎臓では 「 尿管結石 」 が有名で、背中や腰に違和感があったり、鈍い痛みがあったりすることもありますが、突然身動きができない程の非常に強い痛みを感じることもあります。非常に痛みが強く不安になる事も多いことからどうしたらいいのか心配になります。整形外科的には 「 胸椎 ・ 腰椎の圧迫骨折 」 等があります。どすんと尻餅をついた時に起きたり、特にいつからと自覚はないけど痛くなってきたなどどいう場合もあります。ご高齢の場合には 「 骨粗鬆症 」 が原因で骨が脆くなり自然に圧迫骨折が起きている事もあります。いずれの場合でも症状の強さは様々です。背中の痛みがある時は一度ご相談ください。
●膵炎 ●膵がん ●尿管結石 ●脊椎圧迫骨折 等
『 便秘 』 でお困りの時は
『 便秘 』 には慢性的なものと、突然起きる急性のものがあります。慢性のもので悩んでいる方は意外に多く、自分なりに工夫されている方も多いと思います。自分なりの調整は悪くはないと思います。しかし、今までと変わらないことをしているのに、少し変化が出てきて、更にそれが長引く時は用心が必要かもしれません。例えば、徐々に排便間隔が長くなってきた時や、便の形が以前とは変わってきた時は一度ご相談ください。
●機能性便秘(習慣性) ●器質性便秘(炎症、がん、閉塞 など)●糖尿病 ●甲状腺疾患 ●神経疾患 等
『 下痢 』 がある時は
『 下痢 』 は大まかに二つに分類され、発症から2週間以内のものを急性の下痢、4週間以上続いているものを慢性の下痢と分類します。急性の下痢では、細菌やウイルスなどによる感染性のものが多いのですが、慢性の下痢には様々な原因が考えられます。その中でも血便や粘血便を伴う際には、早めに相談して頂きたいと思います。また、急性の下痢の場合には1日に何度も激しい下痢をすることがあり、体の水分が急速に失われる事により「脱水」になってしまうことがあります。このような激しい下痢の時には、水分を飲むとすぐに下痢をする事があり、それを避ける為に水分を控えることで、更に「脱水」が悪化してしまいます。お若い方でもそうですが、ご高齢の方では非常に危険な状況になりますので、早めに一度ご相談ください。
●感染性腸炎(細菌性、ウイルス性) ●過敏性腸症候群 ●炎症性腸疾患 ●大腸がん ●慢性膵炎 ●甲状腺機能亢進症 ●糖尿病 等
『 血便 』 がある時は
『 血便 』 とは排便時に赤い血液や黒い便が出る事をいいます。便に血液が混じるという事は、消化管 ( 食道から肛門まで ) の何処かから出血しているということになります。
出血部位の大まかな目安としては、
■便が黒い時は、胃や十二指腸からの出血 ( 「 胃炎 」 、 「 胃潰瘍 」 、 「 十二指腸潰瘍 」 など ) が考えられます。
また、貧血などで鉄剤を飲まれているときにも、薬の影響で黒い便が出ます。
■赤い血液が出た時は、肛門から近い腸管 ( 直腸、結腸など ) からの出血の時に出る事が多いと言えます。
各種 「 腸炎 」 ( 感染性、炎症性、虚血性など ) 、 「 憩室炎 」 、 「 ポリープ 」 、 「 がん 」 、 「 痔 」 などが原因になります。
そこで、誰でもそうですが、赤い血液をみて一番心配なのは 「 がん 」 ではないでしょうか ? 。しかし、意外に多いのは 「 痔 」 からの出血です。だからといって痔と思っていたら痔ではなかった・・・・のようなこともありますので、やはり一度ご相談ください。
●痔核 ●感染性腸炎 ●炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)●虚血性腸炎 ●薬剤性腸炎 ●大腸ポリープ ●大腸憩室症 ●大腸がん 等
『 関節の痛み 』 でお困りの時は
『 関節の痛み 』 は、非常に多くの病気が原因になります。何が原因かは大きく分けて次の二点で区別します。
■痛みが急に起きたのか ( 急性 ) 、以前から痛かったのか ( 慢性 ) 。
■痛む場所が一カ所なのか、数カ所なのか。
痛みが急に出た時には、細菌やウイルスなどによる急性の炎症が原因で起きる感染性のものや、関節内に結晶 ( 小さな物質 ) が出来る事で痛みが出る 「 痛風 」 や 「 偽痛風 」 があります。また、以前から痛みがあるものでは、 「 関節リウマチ 」 などの自己免疫の病気、 「 変形性関節症 」 などが考えられます。更には以前からあったが、最近になって痛みが強くなってきた場合などもあります ( 亜急性 ) 。次に、痛む場所が一カ所なのか?、数カ所なのか ? 。もちろん、実際にどの関節が痛むのか?などを考えて原因を探していく事になります。他にも痛む関節が腫れていないか ? 、赤みが出ていないか?、全身の熱が出ていないか ? 、痛いのが本当に関節なのか ? 、など様々な事を考えて原因を探っていく事になりますので、お悩みの時は一度ご相談ください。
●関節炎 ●痛風 ●偽痛風 ●関節リウマチ ●変形性関節症 等
『 足の痛 み』 がある時は
足が急に腫れてきて痛みが出ることがあります。しばらく経過を見ていたら次第に広がってきたという時には皮膚の下で細菌が広がっている ( 丹毒、蜂窩織炎など ) 事が考えられますので、一度ご相談ください。また、歩いている最中に何となく足がだるくなったり ( 片側の事が多いですが、まれに両方とも ) 、鈍い痛みが出てお困りのことはないでしょうか。少し休憩すると歩けるが、休憩しないと歩く事が難しいとお悩みの事はありませんか ? 。これは、血管が完全に詰まる ( 閉塞性動脈硬化症 ) 一歩手前の状況も考えられます。特に高血圧や糖尿病、脂質異常などをお持ちの方は血管の障害が出やすい事も多いので、なるべく早めにご相談ください。
●下肢閉塞性動脈硬化症 ●痛風 ●蜂窩織炎 ●神経痛 ●筋肉痛 ●整形外科疾患 等
『 手足の痺れ 』 がある時は
手足の痺れは糖尿病の進行した時や、頭の病気 ( 「 脳梗塞 」 、 「 脳腫瘍 」 など ) でおきる時、 「 脊椎のヘルニア 」 や 「 脊椎の圧迫骨折 」 などでおきる時があります。片方だけであったり、左右両方におきたりと様々ですが、急に出た時などには早めに一度ご相談ください。
あ●糖尿病 ●脳梗塞 ●脳腫瘍 ●椎間板ヘルニア ●脊柱管狭窄症 ●下肢閉塞性動脈硬化症 等
『 むくみ 』 がある時は
手足のむくみは心臓や肝臓が原因の事も多いものですが、生理的に ( 物理的に ) おきる場合も多々あります。生理的にとは、立ち仕事が多い方や座りっぱなしといった方によくおきるもので、夕方になると足がパンパンに腫れ、靴が入らなかったり、逆に抜けなくなったりという程のむくみがおきる事です。これは重力に従って身体の水分 ( 血液 ) が下肢にたまっている状態ですので、そこまで心配はありません。しかし、物理的なものだとは言っても、静脈が滞り 「 静脈瘤 」 などがおきたりしますので、何もせずにほっといていいというものでもございません。また心臓、肝臓以外にも腎臓、甲状腺、低栄養、悪性の病気 ( がん ) などによってもむくみが出ますので、一度ご相談ください。
●心不全 ●肝硬変 ●腎疾患(ネフローゼ) ●甲状腺機能低下症 ●悪性疾患 ●低栄養 等
その他の症状
疲れ ( 全身倦怠感 )・湿疹・不眠・うつ状態・食欲低下
『 つかれ ( 全身倦怠感 ) 』 でお悩みの方へ
『 つかれ 』 を引き起こす原因は様々で、疲れているという訴えだけでは病気を診断する事は難しく、内科的に異常がなくても精神的な病気によっても 『 つかれ 』 が起きる可能性があります。このように 『 つかれ 』 というものは特定の病気に限られるものではないので、内科的にはどこを優先的に調べるかを探る必要があります。 大切なのは、 『 つかれ 』 以外に何か症状がないかという事です。例えば、微熱が続いている、階段を登るときに息苦しい、最近胃腸の調子が良くないとか、咳が出るとか、そういった情報が病気の原因を探す上で非常に大切になります。疲れでお困りの時は一度ご相談ください。
●感染症 ●急性肝炎 ●神経疾患 ●内分泌疾患(甲状腺機能異常など)等の様々な内科疾患
不眠でお悩みの方へ
不眠は意外に多くの方が悩まれているものですが、様々なタイプに分ける事が出来ます。
■入眠障害 : なかなか寝つけない。
■中途覚醒 : 寝ついた後に何度も目が覚めてしまい、中々寝つけない。
■早朝覚醒 : 起きたい時間よりも2時間以上早く目が覚めてしまう。
■熟眠障害 : 眠りが浅く、睡眠時間は十分なのに満足感が得られない。
なお、これらの症状は同時に起きる事もあります。また、意外に不眠だと思っていたら、不眠ではなかったという時もありますので、お悩みの方はお気軽にご相談下さい。内科的な原因で起きることがあり、甲状腺の機能が亢進している時などに認めます。寝なくても意外に元気なので気付かれない事もあります ( しかし、次第に疲れていきます ) 。この病気では、食欲が異常に亢進していたり、たべてもたべても太らなかったり ( 食べ過ぎて太る方もいます ) 、動悸があったりと不眠以外にも様々な症状が出ますので、思い当たる方は一度ご相談ください。
●不眠症 ●内科的疾患(甲状腺機能亢進症)●薬の副作用 ●悪性疾患 ●低栄養 等
『 不明熱 』 でお悩みの方へ
『不明熱』とは原因がよく分からない、長い期間継続する発熱の事をさします。この文章にはキーワードが三つあります。
■原因がよく分からない 原因がよく分からないとは、色々と調べた結果、本当に原因が分からない(不明)という事ではありません。一般的な病気を調べた結果、簡単には分からず困っているといった意味ですが、なんとか原因を突き止める事ができる・・・筈、といった意味が含まれています。
■長い期間継続する 長い期間継続するとは、一般的に2〜3日や、1週間程の発熱ではなく、3週間以上も発熱が継続するといった意味になります。
■発熱とは、ちょっとした微熱ではなく、38度 ( 厳密には38.3度 ) を超えるようなしっかりとした熱という意味です。また微熱とは定義的には37度台と言われますが、個人的には、自分の平熱から約1度前後の熱を微熱と表現してもいいかもと思います。
これら三つの条件が全て合わさったものが 『 不明熱 』 と言われます。
よって、少し長々と表現すると
『 原因が簡単には分からず ( 原因不明 ) 、3週間以上、38.3度以上の熱が続く状態 』 ということになります。
こうなると、なかなか厄介な熱という気がしてきます。
原因としては、次の三つが主に考えられます。
■細菌やウイルスによる感染 ( 意外に多いのが結核など )
■自己免疫異常 ( 膠原病など )
■がん ( 悪性腫瘍 )
他には
■薬剤性
■アレルギー
■本当は熱が無い ( 詐熱 )
などが考えられます。
このように不明熱と呼べるものから、不明熱であっても原因が様々なことから、心配になられたら一度ご相談ください。
●感染症 ●膠原病 ●悪性腫瘍 ●薬剤性 ●アレルギー疾患 ●詐熱 等